エントリー機として有名な一品
今回記事にさせていただいたのは、シンガポールのイヤホンメーカーAAWからA3H+。
ここで、今回の記事を読む上でイヤホンについての用語の説明をしておこうと思う。
一般に多くの人が購入し使用しているイヤホンは、おおよそは耳に入れる部分はシリコンやウレタンフォームのイヤーピースとなっていて取り外し可能なパーツとなっているだろう。
時々駅のホームや道端に落としたり落ちていたりするアレである。このようなイヤホンはそのイヤーピースの大きさ等を変えることで様々な人に対応できるものとなっている。
これをユニバーサルイヤホン(またはユニバーサルモデルなど)という。
これに対し、耳型(インプレッション)を採取しそれを基にイヤホンの形(シェル)を作成するものをカスタムインイヤーモニターと言う。よく頭文字をとってCIEMと表記されることが多い。
これは耳に挿入する部分も成形されるためユニバーサルの様にイヤーピースは必要ない。また、装着したとき表に出ている部分(フェイスプレート)のデザインを自分好みにカスタムできる場合がほとんどだ。
まさに自分専用のオーダーメイド機というわけだ。
A3H+ スペック
このイヤホンのスペックは以下の通りである
| ドライバー | 再生可能周波数帯域 | インピーダンス |
|---|---|---|
| 3ドライバー | 10Hz-40KHz | 12 Ohm |
| 1×ノズルレス・オープンベント・アーマチュアドライバー(NOVA) 1×バランスドアーマチュアドライバー 1×グラフェン・ダイナミックウーファー |
外装・付属品
外装についてはしっかりとした箱に入っており、なかなか期待を持たせるデザインになっている。
また、納期については約3ヶ月であった。自分が注文したのが12月のポタフェスで年末年始を挟んだにもかかわらず、3月上旬に到着した。
これは3Dプリントを用いてシェルを作成していることから安定して早く仕上げることができるからだと思う。
付属品については、
48 "銀メッキ銅線ケーブル(2.5mm)
キャリングケース
クリーニングクロス
となっている。
音質について
ドライバーの構成は前述の通り3ドライバー構成となっており、低音を支えるグラフェン素材で作られたダイナミックドライバー(以下DD)、ボーカルにも焦点をあて高音域までカバーするノズルレス・オープンベント・アーマチュアドライバー(NOVA)、そして更にバランスドアーマチュアドライバー(BA)の計3基のドライバーの構成となっている。
音としては低音寄りのドンシャリ傾向。DDがウーファーとして迫力をしっかりと下支えしている印象だ。そこに加えて、NOVA・BAが中音域~高音域をくっきりと鳴らしている。高音域は刺さることなく、かつ明確に聴くことができる。複数ドライバーかつDDとBAのハイブリッド構成であるからか、全体として音像がはっきりとしており非常に迫力のある音の作りとなっている。この言い回しだけだと、分解能が高いのはいいけど音としてのまとまりがないのでは?と思われるかもしれない。しかしDDとBAとNOVAの構成により収まりの良い音となっている。気になる方は是非1度試聴することをお勧めする。
価格や装着感について
気になる価格のほうだが、この記事を作成している2023年4月現在は¥48,400(税込)となっている。これに加えてCIEMなので耳型採取として5,000円程度必要なので総額は約53,400円前後となる。CIEMは上を見ればいくらでも高価なモデルがあるし、エントリーモデルだけ見ても本体代で7万円などザラな中にあってこれは相当に廉価といえる。実際、CIEMのなかで最安値なのではと思われる。複数ドライバーかつハイブリッドでこの価格はまさに破格といえる。
装着感は耳型をとる際の口の開け方にもよるのだが、他の同様の取り方をして作成したものと比べてタイトな印象を受けた。しかし数時間連続で聴いていても耳が痛くなるということはなかった。当然、CIEMなので密閉性も高く、下手なNC機能よりも遮音性に優れており楽曲により没入できるものとなっている。
総評
確実にいえるのは、このクオリティをこんな価格帯で購入できるのは他にないということだ。何度も記事内で記載したが、これはハイブリッド複数ドライバーであり、通常ドライバー数が多いほど価格も高くなっていく。CIEMならBAシングルドライバーでもこんな価格では購入は難しいだろう。そして安いからといって音質が劣る事も無く、音像のはっきりとした迫力あるサウンドを出してくれる。今までCIEMに興味のなかった人も、初めてCIEM購入を考えている人も是非このモデルを検討してみるべきものだといえるだろう。
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